Genius266 その約束を糧に
全国大会が始まる直前。
大石は手塚と急遽試合をしていましたが、
それをよく見ていなかった者がいた。
菊丸英二です。
何の試合だよ、
一緒にナンバーワンダブルスになろうって
言ってたじゃないか、
大石の大バカヤロウ!!と思っていたようだが…
菊丸は得意のステップで甲斐裕次郎を翻弄し
どんどん攻め立てます。
青学の応援団は菊丸もシングルスいけるよ!
と盛り上がりを見せるが、大石は複雑な心境だった。
菊丸は大石とじゃなきゃ
もうダブルスはやらないと決めていたのだが、
手塚との試合で手首が治っていないことに
ショックを受けてしまう。
関東大会前に妊婦を助けたときの怪我です。
その日の夕方、菊丸は大石になにやら
涙ながらに訴えます。
大石は目を閉じて申し訳なさそうにするばかり。
おそらく、手首が完治していないことから
レギュラーを自ら降りたのだと思われます。
それでも補欠には入るでしょうけど、
菊丸は大石とじゃないとダブルスはやらないと
決めていたので納得いかなかったのでしょう。
試合は完全に菊丸ペース。
菊丸バズーカが見事に決まり、
3-0と大きく甲斐を突き放す!
甲斐は菊丸のスタミナ切れを狙っていた。
左右前後へ周到に打ち続けていたが、
一向に菊丸の息は乱れない!
菊丸は以前、スタミナが弱点になっていたのだが
低酸素トレーニングを積んだことで
タイブレークまでいける自信もつけていた!
これで大石の足を引っ張らずに済むと
喜んでいたのだが、大石は手首を押さえ
神妙な面持ちになるばかり。
ともあれ、試合はとても順調!
4-0とさらにリードします!
菊丸の体力は以前の倍はついてるようで、
まだまだ余裕な感じです!
完全に会場のムードは青学がつかみ、
このまま3連勝かという展開になります。
が、甲斐は本気を出していなかった・・・
彼はいままで右手で打っていたが
実は左利き(レフティ)、
しかも裏手を得意とする選手だった!
少しだけ嫌な予感がする展開です…